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サイゴン路地裏物語 2019/02/04 夜の街で働く少女 夜の街で働く少女 彼女の名前はニーちゃん。年齢は9歳。ホーチミンのバックパッカー街として知られるブイヴィエン通りで、チューインガムを1個1万ドン(約48円)で売るのが仕事だ。 路上に椅子を並べた屋台で飲み食いしている人たちの間を回って買ってもらう。スーパーに行くと5000ドン(約24円)程度なので、2倍の値段をつけているわけだが、それでもわずかな額だ。 「学校は行っているの?」 と私が尋ねると、彼女はこう言って胸を張った。 「ちゃんと毎日、行っているよ。学校が終わった後、毎晩、夕方4時くらいから夜8時か9時まで、ここで働いているの」 家があるのは4区。以前はスラムがあって危険だと言われていた場所だ。市中心部の1区に隣接する便利な立地なので、近年は開発が進められ、状況はめざましく改善している。 「お母さんは?」と聞いてみると、「別のところで働いているから私一人」との答えが返ってきた。 ブイヴィエン通りには酔漢があふれ、肌もあらわな女性たちが客引きをしている。さながら新宿歌舞伎町のようだ。そんなところで、わずか9歳の女の子が一人で商売をしているとは……。 ここには、物売りがたくさんいる。どちらかというと女性の比率が高く、彼女のような子どもも多い。 乳飲み子を抱きながら「この子のミルク代を」と施しを求める女性たちがいる。中には本当の子どもでない場合があるという。「お金がもらいやすい」という理由で、他人の子どもを連れているのである。 ベトナムでも誘拐事件はあるが、身代金目的ではなく、商売の道具に使うためだという話も聞いた。「障害のあるほうがお金をもらいやすい」と、わざと子どもたちの体を傷つけることもあるそうだ。 「少しでも生活費の足しになれば」と、商品を買ったりお金を渡したりするのは簡単ではある。しかし、それがこういう行為を増長させることになってしまう可能性があるとなると、二の足を踏んでしまう。 周囲の人に話を聞いてみると、どう対応すればいいのか、みんな苦慮しているようだ。 ある日本人在住者は、宝くじを何枚か持ち歩き、施しを求められた時には「夢をあげよう」と言って、それを渡していたという。「お金は子どもの手には届かない恐れがあるが、食べ物なら大丈夫だろう」と、あめ玉を持ち歩いている旅行者の話も聞いた。 ベトナムは急速な勢いで豊かになりつつあるが、それに乗れずに、いまだに底辺の生活をしている人たちも少なくない。ニーちゃんのような子どもの姿が夜の街から消えるのは、いつのことになるのだろう。 (初出:読売新聞・国際版 2017年8月25日/改稿:2019年2月4日) コメント(0)